融資失敗事例54:税金を分割納付している

江戸川区の税理士、カワニシです。
今回の失敗事例は税金の分割納付です。

実は意外と多いんですよ、この分割納付。
たとえばサラリーマンの給料にかかる所得税、
これは給料から毎月相当額が天引きされており、
年末に精算される、という分割納付が税制であり、
納付は一括して預かっている企業側が行うものとされています。
また住民税も、当月払いではないものの、昨年の所得に応じて、
これまた12分割されて企業が天引きし、預かった税金を払っています。

サラリーマンにとっては所得税、住民税、どちらも給料から天引きされるものであり、
あまり痛税感(税金高いなぁ〜と思うこと)がありません。
ところが法人化するとこれが一括納付となります。(納税額によります)
たとえば3月決算の場合、その2ヶ月後の5月末に
計算された法人税と地方税、消費税を一括納付しなければいけません。
税理士事務所に記帳代行を丸投げしている場合、この納付書が一気に届くこととなり、
納税資金の準備ができておらず、一括して払えない・・・分割して納付する
という流れになります。

もちろん一括納付の期限が5月末なのに、12分割なんてしてしまえば、
その間ずっと延滞税が発生し続けることとなります。
なお、この延滞税は経費には計上できません。
これは法人税、住民税、だけではなく、給料を支払っている従業員から預かった
所得税も半年払いにしている場合、納税資金がないと分割払いにせざるを得なくなり、
余計な延滞税を払い続けることとなります。
記帳代行だけを税理士事務所に丸投げすることは経営者として楽であり、
かつ税理士費用も総合的な顧問を依頼するよりも抑えることができるため
ついつい記帳代行だけの契約をされる方が多く、結果納税資金に苦労される方を多く見ました。

と、それはさておき、税制が悪いのか納税資金計画の乏しい経営者が悪いのか分かりませんが、
銀行も納税資金を分割納付されているケースを多く見ており、

分割納税 イコール 即融資不可、とはなりません。
しかし分割納税をしていると言うことは税金を完納していることにはなりません。
税金を完納していなければ融資が難しくなることについては下記のエントリーをご覧ください。

融資失敗事例21:税金を滞納している

ただ分割納税の状態は融資に不利になることは間違いが無いので、せめて

1.長期間分割納税の実績がある
2.金額が過大ではない
3.完納まで短期間(数年以内)

という条件を満たす必要があります。

以前ご相談いただいた方で、実際に分割納税されている方がいらっしゃいましたが、
分割払いも始まったばかりで、かつ10年ほどの分割予定であり、
10年もの間分割(延滞)するため本税よりも延滞税の方が大きくなり、
結果的に融資予定額よりも滞納している税金が大きくなると言う状態が分かり、
あえなく融資に至りませんでした。

融資の際、税金の未納イコール融資失敗ではありませんが、
かなり難しいことには変わりありません。ご注意ください。

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