融資失敗事例60:事業融資を違う目的で使用した

いわゆる資金使途違反というやつですね。
そういえばあの半沢直樹のドラマにも出ていましたね。
事業融資で借りたのに、別の会社に貸した(転貸資金)というやつです。

そもそもなぜ銀行側として事業融資の資金使途を厳格に限定するのでしょうか?
答えは至ってシンプルで、滞納リスクが減るからです。
たとえば事業の運転資金として使う場合と転貸資金として使う場合、

どちらが滞納リスクが高いでしょうか?
同じく、設備投資として使う場合と滞納している税金の納税資金に充てる場合、

どちらが完済率が高いでしょうか?
特に日本政策金融公庫からの借入の場合、融資源泉は国庫ですので、
投資物件(アパート購入資金等)への使い道も認められていません。

以前ご相談いただいた方に、支店を出すという理由で融資を受けた方がいました。
ところがその後、いくら申請しても同じ銀行から追加融資を断られ続けているというのです。
それはおかしいですね、と詳しく話を聞いていたらびっくりしました。
支店を出すという話だったのに、なんと全く新しい会社を設立したようなのです。
そりゃあ追加融資も断られてしまいます。完全な資金使途違反ですから。

いくら代表取締役社長が同じ人だったとしても、別会社を作り、その新しい会社で
融資資金を使うことは、その会社、もしくは株主個人に対する転貸資金に他なりません
ドラマ「半沢直樹」に出てくる大和田常務が斡旋した手法そのままです。

で、理由を聞いてみました。どうして支店を作らずに新しい会社を作ったんですか、と。
すると、どうやら懇意に接している行政書士の方からアドバイスをいただいた、とのこと。
これでようやく分かりました。その行政書士にとっては支店を作るだけでは仕事になりません
登記をするだけですので、手続きをしてしまうと司法書士法違反になります。
ところが会社設立だといくらかの手数料が入るんですね。
会社を一つ作れば当然、会社設立時の初期費用もかかれば、
毎年均等割という地方税も2社分発生します。
また税理士報酬も2社分発生してくるため、普通の感覚を持っている士業でしたら、
まず新しい会社の設立は勧めません。
しかしそのアドバイスをした行政書士にとってはそんな後のことは知ったこっちゃ無い
自己利益優先、と言うわけです。
結果的に、税金も多く払わなければならなくなり、
追加融資も受けられなくなってしまうという悪循環。

今回の失敗事例のように、悪意はなくとも結果的に資金使途違反になってしまうこともありますので、
くれぐれもお気を付けください。

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