銀行融資のサポートをさせて頂いて、本当にいろんなケースを拝見してきました。
決算や相続と同じように、同じケースというものは一切ございません。
前提条件が違いすぎるからですね。まぁ、当たり前ですが。
今回のテーマは開業直後の融資申請が失敗事例のケースです。
当然開業直後というにも様々なケースがあります。
直後にも半年後なのか、1年後なのか、融資の内容も十人十色です。
今回ご紹介する失敗事例は、居酒屋を経営されている方でした。
脱サラして居酒屋をオープンしてから1年10ヶ月経過していました。
そこでご相談に来られたのですが、どうやら融資の内容というのが
「居酒屋の立地が悪いから、移転したい。」
というものでした。
延命を図るための運転資金融資ではなく、前向きな融資というやつです。
ところがこれには融資がおりませんでした。
何が原因かお分かりですか?
答えは簡単です。なぜ、そんなオープン直後に移転をするのか?
という観点が銀行担当者からしてみれば疑問でした。
そりゃあそうです。なんせ居酒屋オープンには相当な用意が必要です。
立地の調査や客層もそうですが、なによりオープンにあたって
様々な投資が発生したはずです。
店舗がスケルトンでの契約でしたら内装費用もかかっていますし、
電源装置、給水工事、さらにはテーブルや広告、看板等、
1年8ヶ月もあれば認知もされています。
ところが、今回の融資内容は2店舗目のオープンではなく単なる移転です。
まぁ、簡単に言ってしまえば
計画性がない!!
の一言に尽きるわけです。
こんなケースは稀ですが、開業前には十分すぎるぐらいのリサーチはしたいものです。