融資ブログにもかかわらず、最近常識的なことばかり書いてるように感じてます。
今回のテーマもタイトル通りですね。
しかし本当にあった事例ですのでこのまま紹介したいと思います。
いつものように融資希望者が相談に来られたのですが、
その方、つい先月退職したばかり、というのです。
では自己資金は?と聞くと、ほとんど用意がないのでなんとか融資を希望したい、
というのですが、もはや完全に融資に頼りきっているわけですね。
かといっても全額融資はおりないもの。少なくとも10分の1は用意しないといけません。
そのことを伝えたところ、なんと驚きの答えが返って来ました。
「大丈夫!失業保険が8ヶ月分降りますから!」
さて、この方のポイントは2点あります。
まず退職時点で自己資金が殆どゼロなこと。
なぜこれがポイントになるかといいますと、
この方入社してから退職まで10年経ってるんです。
そう、退職金はもらえなかったんですか? という話。
まぁ、今時退職金がもらえないような会社なんて吐いて捨てるほどありますが、
その方、そこそこ名の知れた大企業にお勤めだったんですね。
いよいよこちらの頭はハテナです。
詳しく聞いてみてようやくわかりました。どうやら勤続年数は10年を超えていても
ずっと契約社員だったそうなのです。
しかしポイントは退職金ではありません。
問題はこれから起業しようと脱サラした方が、どうして自己資金ゼロなのか?
そしてもうひとつのポイントは、当面の生活費用やおそらく開業資金までも
失業手当に依存しようとしている点。
御存知の通り、失業手当というのはあくまでも求職活動中の方が、
新たな雇用を見つけるまでの間の生活費を補うためのものです。
開業準備を始めた時点でもらう資格はなくなります。
もし開業までの生活費のために失業手当を貰えば、いわゆる不正受給となります。
なにより8ヶ月分もらえるとわかっていても、自己都合での退職ならば3ヶ月後、
しかも一ヶ月分づつしかもらうことができません。
この2つのポイントからわかることは唯一つ。
計画性がない!!
これにつきます。開業は人生における一大イベントです。慎重にご検討ください。