カテゴリー: 銀行融資

  • 創業計画書の書き方

    今回から一番質問の多い創業計画書について説明していきます。

    そもそも創業計画書とは、日本政策金融公庫が指定する提出書類の一つで、
    いわば事業計画書と呼ばれるものの日本政策金融公庫バージョンです。
    そのため、日本政策金融公庫に融資申込をする際には必要となりますが、
    一枚様式になっておりますので、かなり省略されています。
    あくまで事業計画書の表紙みたいに思っていただいて、
    ちゃんとした事業計画書は別途作成しなければなりません。

    創業融資計画書の記載例

    kaigyourei06_190507h

    クリックすると表示されます。

    借入申込書の際にも書きましたが、
    いきなりこれから手をつけるのは考えものです。
    というのも、数字や文字を埋めるだけならいくらでもできますが、
    その根拠を聞かれた際、なかなか答えられないものばかりです。

    1.創業の動機
    2.事業の経験等

    これらは今すぐでも書けそうですが、

    3.取扱商品・サービス
    4.取引先・取引条件等

    上記のようなものは過去の実績等から洗い出さなければ
    なかなか書けないでしょう。そして・・・

    5.必要な資金と調達の方法
    6.事業の見通し(月平均)

    上記まで来ると、もはや1~2年ほどの事業計画を練りに練った後でないと
    書けるものではありません。
    書いたとしても根拠を説明することは不可能です。
    そしてその根拠を説明するための資料が、
    別途作成していただく「事業計画書」となるわけです。
    あくまでこの創業計画書はその事業計画書の表紙にしか過ぎませんので、
    いきなり手をつけるようなことは、お控えください。


    それではまず以下の項目についてご説明いたします。

    1.創業の動機
    2.事業の経験等

    まず1.創業の動機ですが、これはもう4行ありますから、
    ぎっしり4行埋めてください。
    そりゃあそうです、わざわざ安定しているサラリーマンをやめて、
    さらにリスクのある融資の申込までしてまで創業したいと思っているのです。
    それなりの動機、と言うものは必ずあるはずです。
    ところが1~2行しか書かないって事は、

    「この人本当に起業する気あるのかな? 本気かな?」

    と、思われても仕方のないところです。
    ここは一つ
    ・子供の頃からの夢だった・・・云々
    とか
    ・社会に貢献したい・・・云々
    等の熱い、熱い思いの丈をぶつけてください。

    次に2.事業の経験等ですが、これも実に大事なところです。
    全くの未経験で事業を立ち上げるような強者もいるかと思います。
    しかし、これから融資を受けようと思っている方から「未経験です。」
    なんて言われて多かれ少なかれリスクを感じてしまうのは、
    人間なら当たり前のことです。
    しかしながら経験をたくさん書いていても、

    株式会社○○で○○を4年間経験
    ▲▲株式会社で▲▲に3年間従事

    みたいな何の具体性もない経験を書いてもも仕方がありません。
    読む側(金融機関)は安心したいわけです。
    「あ、この人は経験豊富だからきっと成功するだろう」
    と。
    なので、

    社運をかけた○○プロジェクトにてリーダーとして3億の
    商談をまとめる。

    とか、

    ○○部署にて20名もの社員を4年間統率管理していた。

    と言った具合に、できるだけ具体的にまとめてください。
    そうです。転職する際に作成する職務経歴書と同じです。

    上記2点はかなり端折る方が多いので、
    ぜひ気合いを入れて作成してください。


    次に、

    3.取扱商品・サービス

    についてご説明します。

    さて、取扱商品・サービスと聞いて、単に商品を書けばいい、
    と思われたのであれば大間違いです。
    とくに(2)にセールスポイントを記載する箇所がありますが、
    ここはかなり慎重に記載してください。

    というのも、同業他社が先行している業界に参入しようとしているわけです、
    どうしても第三者から見れば、他の業者よりも優位性があるから参入するのか。
    と思わざるを得ません。
    しかし、ここで他の業者と同じ手法をします、差別化はありません。
    なんて書いたとしても、説得力に欠けるのは自明の理です。
    なんでわざわざリスクのある起業をするの?
    と言われても反論できません。
    しっかりとご記入ください。


    次に

    4.取引先、取引条件

    です。このテーマで銀行側が注目するのは、安定した取引先があるか、
    それと、有利な取引条件なのか? です。

    まず安定した取引先、というのはたとえば大企業に直接売っている。
    しかも定期的に売り上げる契約をしている等の条件があれば、
    その売り主である大企業が傾かない限り安定した経営を維持できる
    と言うことになりますよね。
    ですから、NTTとか読売新聞、新日本製鐵なんかの大企業や
    江戸川区や東京メトロ等の公的組織と取引があると
    かなり有利な条件で融資を申請できることとなります。

    あとは取引条件ですが、これはキャッシュフローがいい状態なのかが注目されます。
    たとえば飲食店を例に出しますと、
    多くの飲食店の場合、お客さまから現金で会計してもらえます。
    と言うことは入金条件(入金サイト)はゼロ日です。
    逆に食材等の仕入れ代金の支払いやアルバイトの給料日は、
    おそらく、というかほとんどの場合、売上があった日の翌月になると思います。
    すなわち、支払い条件は実際に食材を仕入れた日から30日後、とか、
    給料の場合、月末締めの翌10日払い、みたいな感じになります。

    そうです。飲食店に代表されるような、
    「もらいは早く、払いは遅い」
    状態になっているかどうかが注目されるわけです。


    次はいよいよ創業計画書の肝である

    5.必要な資金と調達の方法、です。

    まずこれが書けないと融資申請書を書くことができません。
    で、注目されるポイントですが、やはり自己資金は必ずみられます。
    これは当然でしょう。
    手元資金がほとんどないのに、創業しようとすると、かなりの確率でうまくいきません。
    多いに越したことはありません。
    また必要な資金として設備資金と運転資金の二つに分かれていますが、
    これらはどちらにも必ず裏付け資料が必要となります。
    たとえば設備資金であれば見積書、運転資金であれば事業計画書。
    逆に、これらの裏付け資料が手元にないうちから、この創業計画書の作成はできない、ということになります。
    ご注意ください


    創業計画書の書き方としては最後の、

    6.事業の見通し(月平均)

    です。

    実は「創業計画書を書いたので見てください。」
    という相談は結構いただきます。そして例に漏れずすべての空欄を埋めているのですが、
    残念ながら埋めている数字の根拠を聞くと、ほとんどの方が
    言い方が悪いですが適当なんですよね。
    正確には直感といいますか。

    誤解のないようにいいますと、経験上直感や適当に考えた数字は
    かなり当たるんですよね。
    ところが第三者に説明するとなると、それではとてもじゃないですが根拠になりません。
    そのため根拠となる積み上げ式の資料を提出する必要があるのですが、
    銀行側としてもフォーマットを提供していないので、
    初めて融資を申し込む方にとっては、どんなものを作ればさっぱりわからないんですよね。

    今回の「事業の見通し(月平均)」も数字だけを埋めるだけなら簡単なのですが、
    これの根拠となるような事業計画書を是非お作りください。
    事業計画書のフォーマットなどの説明も弊所にて丁寧にご説明いたしますので、
    ご希望の方は遠慮なくご連絡ください。

  • 自己ピーアールで融資を有利に!

    今回は提出書類でもう一つ追加してほしい書類がありますので
    それをお伝えいたします。
    それはずばり・・・

    代表者の経歴

    です。
    口を酸っぱくしてお伝えしておりますが、
    やはり融資を申し込む相手はこれから事業を立ち上げようとされている
    あなたのことをほとんど知りません。
    だからしっかりと「ちゃんと返していける」という根拠を
    これでもか、と伝えないといけないんですね。

    そこで代表者の経歴です。
    どのような会社でどのような仕事・経験をされていたのか、
    どの分野について優位性があるのか、人事管理はあるのか、
    ビジネス上での今までの成功例はどんなものがあるのか・・・等々。
    そうです、職務経歴書ですよ。就職する際にも作成されましたよね?
    結局は相手に信用して貰おうと思ったら、
    まずはご自信の情報を相手に伝えることから始まります。
    どうせ金融機関に提出する際には

    ・創業計画書

    ・企業概要書

    を作るわけで、その中には経営者の経歴を埋める欄があります。
    どうせならしっかりとしたものを作っておきましょう。

  • 融資申込の必要書類外のもの

    前回まで一通り融資申込の際に必要な書類の説明を創業計画書以外終わりましたが、
    実は必須ではないものの、これ持って行った方がいい! と言うものがあります。
    それは以下の3つです。

    ・名刺
    ・会社概要のパンフレット
    ・会社のホームページを印刷したA4用紙

    さて、まず名刺ですが、これは至って常識的なことです。
    そもそも融資を申し込む=利息を払うと言うことですから、
    融資申込者=お客さま・・・・なんていう感覚の創業者がいらっしゃいます。
    まぁ、間違いではないんですがね。ただ、売り手市場なのか買い手市場なのか、
    そして力関係がどちらが強いかを判断してほしいわけです。

    そもそも融資を申し込もうとしている場合、融資が下りなければ相当困るわけです。
    計画している事業が立ち上げられなくなったり、設備投資の話を白紙に戻したり。
    結局のところ、必要以上に卑屈になる必要はありませんが、
    社会的立場から考えると、

    「お客さまだぞー」

    と横柄な態度だけは決してできないんですね。
    なので、最低限のビジネスマナーは備えておいてください。
    その最低限の内の基礎の基礎が上記の名刺です。
    もちろん書類を出す際には名刺はもちろんですが私服ではあまり行かないでください。
    だって、あなたがどのような方かも分からない段階でお金を貸すわけです。
    いわゆる普通の取引先と同じです。
    ビジネスマナーを備えていないあなたを見た場合、
    お金を貸そうと思っている方はどう思いますか?

    この人、売上をちゃんと伸ばしていけるのかな?
    そもそも事業の立ち上げを真剣に考えてるのかな?

    そう思うのは自然な流れと思います。
    そうでなくとも1年2年の付き合いではありません。
    5年、長ければ10年以上もの付き合いになる金融機関との取引。
    ビジネスマナーを重視するに超したことはありません。
    気をつけてくださいね。

    あ、あとよく聞くのが「名刺を持っていない。」
    まあこれから立ち上げようと思っているわけですから、
    サラリーマンだったり、学生だったり、起業準備中の無職だったりすると
    名刺を持っていない(勤め先の名刺しかない)というのはよくあります。
    ただ、これは言い訳ですからね。
    無ければ作ればいいんですよ。
    外注に出しても2,000~3,000円ぐらいで作れますから。
    まあ、そういう一事が万事とでも言いましょうか、
    自分の事業にかける真剣さがどんなものにも形になって現れますので、
    名刺一つとってもバカにしてはいけません。

    提出書類の他に名刺はビジネスマナー必要ですと申し上げましたが、
    それプラス以下のものもご用意ください。

    ・会社概要のパンフレット
    ・会社のホームページを印刷したA4用紙

    これらはどうして必要かと申しますと、
    簡単に言えばあなたがこれから融資を申し込む相手はあなたの事業のことを
    ほとんど知らないからです。
    つまり、あなたの事業とはこんなものです、という分かりやすい資料を
    視覚的に補完できる資料が上記のようなものです。
    ただ、会社を作ったばかりなのでパンフレットなんてありません、
    と言う方も多いかと思いますので、パンフレットは限られてきますが、
    ホームページと言えば今の時代、いわばあって当たり前、名刺みたいなものです。
    しかも費用も自分で作ればほぼ無料ですが、
    外注に出したとしても5~10万円ぐらいで作れます。
    もし自分でも作れない、外注もできない、と言う方でも、
    今ならブログやfacebookで代用もできなくもありません。
    (正直、プロとしてそれはどうかと思いますが・・・。)
    なので、ホームページ持ってません、というのは

    「商売する気あるのか!?」

    と、思われる可能性もあるわけです。恐ろしい時代になったものです。
    どうせ作るわけですから、融資申請前にもう作っておきましょう。

  • 創業者のみが必要となる融資申請書類

    ここのところ連続で融資申込の際に必要となる書類について
    ほぼすべての方にとって必要となる書類の説明をしてきましたが、
    今回はやや趣向を変え、創業融資のみに必要となる書類をご説明します。

    創業融資と言うことは、今までサラリーマン、若しくは
    会社を設立して法人成りされた方は個人事業主としての収入が
    今まであったかと思います。
    まずその証明が必要となります。
    簡単に言えば以下の通りです。

    ・サラリーマンから起業 → 源泉徴収票(年収と年間手取りが分かる奴)
    ・個人事業主から起業 → 確定申告書

    え? これから起業するのにどうして過去の収入が必要になるの?
    と疑問に思われるかもしれませんが、
    金融機関にとってこれから起業する方はどんな人なのかさっぱり分かりません。
    どんな人かも分からない赤の他人にお金を貸すほど、金融機関はお人好しではありません。
    自分でどれほどの所得があったのか、今までの事業は順調だったのか?
    まぁ、知りたいと思うのが一般的な感覚だと思います。

    さて、上記の書類を提出するにあたり、非常に重要な点があります。
    それは次の二点です。

    ・期限内申告をしていたか?・期限内納税をしていたか?

    要するに期限をきちんと管理できる(守れる)人なのか、と言うのが知りたいのです。
    税金未納や対応なんてもってのほかです。門前払いレベルですね。
    だってそうでしょ? 納税は国民の義務ですよ?
    税金もまともに払えないような人が返済期限をきちんと守れるとは思いませんよね?
    だから上記の二点は重要事項となるのです。

  • 設備投資をするのに絶対必要な書類

    今回は設備投資を行う際に必要になる書類です。
    まぁ、これは単純明快ですね。
    投資したい(買いたい)設備の見積書ですね。
    これは業者に依頼すればすぐに作ってくれますから、楽なモンです。
    ちなみにどんなものがあるかというと・・・、

    1.サーバー構築用のサーバー本体、ソフトウェア、初期設定手数料等
    2.居抜き工事(内装工事)の見積書
    3.事務所新設のための机、書棚、イス、パソコン、プリンタ、カーペット、会議机等

    みたいな感じでしょうか。
    結構多くなるので、これだけで事業計画書に厚みが出ます。
    ただ、これらを揃えなければ事業計画書の策定に取りかかれないのも事実です。
    ですので、金融機関に提出する書類を揃える際には、必ず
    設備投資の見積書から揃えるようにしましょう。

    設備投資に必要となる書類として見積書があるとご説明しましたが、
    投資内容が事務所であろうと店舗であろうと、揃える書類は同じ見積書です。
    しかしながら事務所や店舗の見積書っていまいちピンと来ないかと思います。
    もっとも良い見積書としては以下のものが該当しますね。

    ・賃貸借契約書
    ・重要事項説明書

    まぁ、すでに契約している、若しくは手付け金を払っているような場合だと、
    上記のような書類は用意できると思いますが、
    ご存じのように賃貸借契約を交わす際には敷金、礼金、仲介手数料等、かなりまとまったお金が必要になります。
    特に個人で契約する居住ルームだと1~2ヶ月で済む敷金も
    法人で契約する事務所や店舗の場合、10ヶ月分の敷金が請求されたりするのは
    珍しい事ではありません。
    そこで融資が下りてから契約を結びますよ、と言う方も多くいらっしゃるともいます。
    そういう方には以下のような書類で代用できます。

    ・物件案内(エイブル、アパマンショップ、ミニミニ等の仲介業者で貰うもの)
    ・見取り図が分かるもの(同上)

    まぁ、要するに今後絶対にこの物件を借ります、と約束できるものでなくとも、
    大体このような物件を借りますよ、というのが分かるような資料があればいいのです。
    もちろん上記で用意した物件で事業計画を作成していく必要があるので、
    早めにどれような物件を借りるのかを想定するのも必要になるかと思います。

  • 借入申込書の書き方

    前回は融資申込の際に必要となる書類をお伝えしましたが、
    今回は借入申込書の書き方をお伝えいたします。
    以下の画像は日本政策金融公庫の借入申込書の記載例です。

    https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/kinyurei190701.pdf

    記載内容は大したものではありません。
    融資申込者の会社名、会社住所、代表者名、代表者住所、融資申込金額、返済期間等々。
    どうです? 大した内容ではないでしょ?
    書くことが決まっているものばかりなので、何ら迷うことなく書けそうに思えませんか?

    でも、実は

    借入申込書は、最後の最後まで作れない!

    と言うのが現実です。他のすべての書類を揃えてから、作成してからでないと
    作ることができないのです。
    「住所とか会社名とかぐらい書けるわいっ!!」
    と怒鳴られそうですが、そうではないんです。

    • ・お申込金額
    • ・お借入希望日
    • ・ご希望の返済期間(うち据置期間)

    これらをスラスラ書けますか?
    もし書けたとして、これらの根拠をスラスラ説明できますか?
    そう、ここなんです。難しいのは。

    たとえば申込金額を1,000万円とします。
    どうしてこれほど必要ですか? と言う問いにすぐに説明できないんですよね。
    事業計画書を作成してからでないと。
    また返済期間、たとえば10年とします。
    どうして10年ですか? 毎月の返済金額はいくらか試算されましたか?
    もし試算されたのなら、その返済金額を返済していけますか?
    この質問に答えられますか?
    まず適当に申込金額と返済期間を設定しただけなら答えられません。

    と言うわけで結論。
    融資申込書類の中で一番簡単に作成できそうな借入申込書は、
    一番最後に作成しましょう。

    ではまた次回。

  • 融資の申込は面倒なのか?

    今回は融資申込に際して必要な書類をご説明いたします。
    えっと、結論から先に申し上げます。

    めちゃくちゃ面倒です。

    とにかく金融機関に対して提出する書類の量が半端じゃない。
    既存の資料を集めるだけならまだしも、そのほとんどが取り寄せたり
    自作したりの書類ですので、誰にも相談せず、
    直接金融機関に融資申し込みをしに行って一発オーケーはまずあり得ません。
    まぁ、第三者からお金を借りる(投資してもらう)というのは
    簡単じゃない、と言うことですね。

    とりあえずそのことを念頭に置いていただいて、
    一応必要書類をご説明すると、以下の通りです。

    ・借入申込書
    ・登記簿謄本(法人設立後の場合)
    ・企業概要書(法人設立後の場合)
    ・創業計画書(すでに事業を始めている場合は事業計画書)
    ・見積書(設備投資の場合)
    ・賃貸借契約書 or 物件案内(設備投資が店舗or事務所賃貸の場合)

    こんな感じですね。基本となるのは。
    この中でもやはりネックとなるのは創業計画書(事業計画書)でしょうか。
    意外とご自分の企業概要書すら二の足を踏む人が多いです。

    それではまず会社の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を説明いたします。

    よく謄本謄本と呼ばれているものです。
    基本的に会社というのは株式会社にしても合同会社にしても、NPO法人にしても、
    法務局に登記することで公に設立したと認められます。
    この登記した事を確認する書類として取得できるのが登記簿謄本と呼ばれるものです。
    実はあまり知られていませんが、この登記簿謄本というのは手数料さえ払えば誰でも取得することができます。
    住所と会社名さえ知っていれば、お近くの法務局やその支所に行けば発行してくれます。
    公に認められるというのはこういう事なんですよね。
    だから適当に書いた会社の目的や、適当に選んだ役員の住所なんかも
    誰でも簡単に見ることができちゃうわけです。(手数料さえ払えば)

    で、手数料なんですが、以前は一通1,000円と結構お金がかかったんですが、
    ネットで請求して普通郵便で郵送してもらえば500円で発行できます。
    登記簿謄本に書いている情報だけを見たいだけなら、たったの337円です。
    いやぁ、安くなりました。
    まあ、もちろんネットで情報を見るだけのサービス(登記情報提供サービス)では
    証明証となりませんので、金融機関に対して融資を申し込む際に添付する資料には
    必ず証明証(500円~)で提出してください。

    次回は借入申込書についてご説明します。

  • あなたの部署の評価基準は何ですか?

    本日のテーマは、部署による評価基準です。
    会社内ではそれぞれの部署にそれぞれの評価基準があるはずです。
    たとえば営業部であればまさしく売上ですよね。
    売上を上げれば上げるほど、上司からの評価も高くなり、
    昇進していくスピードも速くなっていくという。
    人事部ではどうでしょうか?
    やはりいい人材を選別し、離職率を低くする努力をすればするほど
    評価も上がるはずです。
    開発部も、売れる商材を開発することがより評価も高くなる。

    このようにそれぞれの部署にはそれぞれの評価基準があるはずです。

    では本題です。銀行内部にもこのような異なる評価基準があるのでしょうか?
    実はあるのです。

    上記図を見ていただけると分かりますが、融資を申し込む際には
    まず最初に得意先係に配属されている方と話をする必要があります。
    この融資係の評価基準は何かご存じですか?
    答えは簡単です。年間の融資額によって評価が決まってきます。
    要は、

    貸せば貸すほど出世できる!
    (目指せ部支店長!)

    と言うわけです。
    では簡単に借りられるんじゃないの?
    と思いたいところですが、続きがあります。
    そうです、次の融資係の存在です。
    融資係に配属された方の評価基準はどこにあるでしょうか?

    ずばり、貸し倒れ金額の少なさ! で、決まります。

    要するに得意先係がバンバン貸して貸して貸しまくっても、
    その融資先が倒産したり「返済期間延ばしてくれー」
    と言ってきたりしたら、ぐんぐんこの融資係の評価が下がる

    イコール

    部支店長への出世が遠ざかってしまいます!!

    これは一大事、というわけで、誤解を恐れずあえて言ってしまうなら、
    この融資係はできるだけ貸したくないわけです。
    「この人、別にお金借りなくてもいいんじゃないか?」
    というぐらいの安定した企業ぐらいにしか貸したくありません。
    そうです。
    完全に窓口である

    得意先係と融資係とは利害が対立

    しているわけです。
    だから融資の申請には説得力のある事業計画が必要なんですね。

    と言うわけで今回はこの辺で。

  • 融資のために銀行の内部事情を知れ!

    さて、今回は融資が下りるまでの流れについてご説明いたします。
    まずは以下の図をご覧ください。

    図に記載しているように、
    大体申し込みから面談まで1週間、それから融資が下りるまで3週間ほど掛かりますので、
    1ヶ月は余裕を持って融資の申し込みをしなければなりません。
    たとえば設備投資をして支払いが1ヶ月切っている状態で融資の申し込みをした場合、
    銀行窓口の方はどう思うでしょうか?

    「この人、計画性が全く無いな?」

    と思われても仕方のないところです。
    従って、どの事業をするにも必要ですが、
    必ずゴール(着地日)を決めてから、必要日数を逆進的に計算する癖を
    つけてください。

  • リレーションバンキング

    今回はリレーションバンキングについてお話しいたします。
    そもそもリレーションバンキングって何ですか?
    と言う話ですが、
    基本的に金融機関側からしてみたら、
    「この人はちゃんと返済してくれる。」
    という信頼を得るための情報として財務状態を重視しています。
    たとえば他に借入金がないとか、あっても大金でないとか。
    または過去二年間の経営成績、たとえば売上が急激に減っていないとか、
    利益がちゃんと出ている、または極端に少なくないとか。
    そういう安心して貸せる状態が常に保てるのであれば何も問題ありませんが、
    誰しもそういう状態が続けることができるわけではありません。
    売上が減ってきたり、資金繰りが悪くなってきたり。
    でも、上記の通り、そういう状態になると、普通金融機関側としては
    あまり貸したくなくなってくるのです。

    「日傘は差すが、雨傘は差さない」
    これは金融機関側のドライな対応について端的に表したよく使われる言葉です。
    追い風に乗ったイケイケの状態(日なた)なら銀行は喜んで金を貸すが、
    経営状態が一気に悪くなった状態(雨模様)なら手のひらを返して金を貸さない。
    と言う意味です。

    しかし常日頃から銀行とうまくつきあっている状態(滞りなく返済)なら、
    銀行側は、
    「あ、この人なら今は苦しくてもちゃんと返してくれるな。」
    と、採算度外視とまでは行かなくても、社長の人柄を重視して
    融資を受け付けてくれるようになります。
    このような地域銀行との友好的で理想的な関係を
    リレーションバンキングと呼んでおります。
    ぜひとも将来のリレーションバンキングを見据えて
    創業時から意識して銀行とつきあうよう努力してみてください。